
「小湊鐵道」は千葉県市原市の五井駅から夷隅郡大多喜町の上総中野駅までを結ぶ全長39.1kmのローカル線です。小湊鉄道沿線の石神地区では毎年ボランティアが菜の花畑を育てており、菜の花畑と小湊鐡道のコラボは、沿線を代表する春の名所として毎年多くのカメラマンが訪問する人気の撮影地です。
この写真もそんな石神地区の仲春の一コマです。定番構図の反対側から撮っていますが、こちらの方が菜の花畑が多く写る分、汽車が小さくなります。撮影した日は雲が多めだったのですが、形自体はまずまずだったため菜の花よりも空を多めに入れて長閑な小春日和の伸びやかさを表現しました。
石神の菜の花畑は、2019年より花の生育が極端に悪くなり、土壌の改良が必要になってしまいました。さらにはボランティアの方々の高齢化や資金繰りなど、その存続が危ぶまれています。千葉県を代表するこの美しい里山の風景は、これからも残り続けてほしいと切に願っております。