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  • 執筆者の写真Tatsuo Muto

ぶるぶる


 この写真は15年前に銀塩からデジタル一眼レフ(D50)に乗り換えたときに撮ったものです。フィルムだと撮影した写真は現像しないと出来を確認できません。なので沢山撮るとそれだけコストもかかるので、銀塩カメラでの撮影に際しては、撮りたい気持ちを抑えて、残りの枚数を確認しながらシャッターを切ってきました。ところがデジタルだとその場ですぐに確認し、失敗したらファイルを削除すれば良いだけなので、現像コストを考えずに1日に何百・何千枚と撮影することができます。当時は「1枚1枚大切に撮らないと撮影技術が落ちる」なんて言われたりもしましたが「現像コストを無視して撮りまくれる」というのはかなり画期的なことで、デジタルに移行することによって、今までやりたくても経済的な理由でできなかった事に挑戦できるようになりました。そして、それは私の撮影技術を短期間で飛躍的に向上させる事につながります。1年間で数万枚というペースで撮影をしていれば、誰でもそれなりのスキルが身に着きますよね。銀塩時代に10年かけて取得した技術を、デジタルだと1・2年で取得できる感じです。これはとんでもない技術革新でした。

 この写真はそんな「現像コストを気にせず撮影した結果」得ることができた1枚です。自宅の庭で我が家の愛犬に水を掛け、ブルブルっとしたところをすかさず連写という作業を繰り返しました。あれこれと試行錯誤し、カメラの設定を変えながらの撮影だったので、当時はこの1枚を得るために数百枚撮影したと思います。現像コストの問題で銀塩時代には絶対にできない撮影方法です。飼い主の酔狂に最後まで付き合ってくれた、今は亡き愛犬パトラッシュに対する感謝の気持ちもあって、思い入れのある1枚となっています。

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